1. はじめに
ヤマハのルーター・スイッチ・無線LANアクセスポイントの相互交流の場として、会員制コミュニティ「ヤマハネットワークエンジニア会」(通称「YNE))があります。
YNEでは、従来のメーリングリストへの加入・投稿といったハードルの高さを抑え、尚且つ同等以上のサービスを無償で提供する、ヤマハ公式の会員制コミュニティサイトです。
会員になるにはオンラインサインアップのみであり、すぐに無償でコミュニティを利用する事ができます。
今回は、ヤマハネットワークエンジニア会(以下:YNE)について、簡単にご紹介したいと思います。
2. ヤマハネットワークエンジニア会(YNE)とは
従来、メーリングリストである「rt100i-users」があり、こちらでは現在でもコアなやり取りが繰り返されています。
RTシリーズ・ユーザズメーリングリストの紹介
http://www.rtpro.yamaha.co.jp/RT/users.html
一方、メーリングリストシステムの衰退等もあり、ウェブフォーラムとして移行したものが「ヤマハネットワークエンジニア会」(YNE)です。

3. YNEは、「コミュニティ」と「ラボルーム」
YNEでは、以下の3つのサービスを提供しています。
- ヤマハからの「お知らせ」
- ネットワーク機器ユーザー同士の「コミュニティ」
- 実際に機器を操作できる「検証ルーム」

「お知らせ」「コミュニティ」に関しては、「rt100i-users」と同等ですが、新しく遠隔検証システム「検証ルーム」が追加されました。
3.1. 「お知らせ」
ヤマハからのお知らせが掲載されます。YNE内のほか、公式サイト・RT Pro等へのお知らせ・ナレッジがリンクされます。
現時点での実績として、情報の遅延はほぼなく、先日のWPA2の脆弱性の情報についても、rt100i-usersとほぼ同時に投稿されています。
3.2. 「コミュニティ」
ヤマハ ネットワーク製品について、ユーザー同士のコミュニティが提供されます。
従来の「rt100i-users」に相当するものですが、これらが公式に日本語コミュニティとして提供されているところは、ヤマハ以外にはあまり見かけません。
3.3. 検証ルーム
検証ルーム(遠隔検証システム)では、ヤマハが設置している機器をリモートで、いつでも利用する事ができます。
また、DHCPならびにPPPoEの疑似回線が用意されており、実際のWANをシミュレートしながら、実機を用意せずとも実機検証を行う事ができます。

上記の画面は、実際に遠隔検証システムを利用している画面です。RTX1210を2台予約し、ブラウザ内の仮想デスクトップから、ウェブ画面及びシリアルコンソールにアクセスしている様子です。
これにより、実際の検証機器をレンタル・購入しなくとも、実機でのコンフィグの動作確認や、仕様確認などが可能です。
また、従来検証の為に機材や回線をそろえる必要があったものを、実機のリモート利用と疑似回線の利用により、ブラウザのみで実機検証を完結する事が可能です。
また、ラボの予約が終わった後には、すべての設定は自動で削除される為、とても安心です。
4. おわりに
私は「rt100i-users」および「YNE」両方に一般ユーザーとしてアカウントを持っていますが、いずれもマニアックなやり取り含め、沢山の情報があります。
もし、ヤマハ ネットワーク製品について、詳しい情報や他ユーザーの意見やナレッジを必要とするときには、是非YNEを使ってみてください。
次回はYNEで追加された新機能「検証ルーム」を試して、実際に実機での動作検証を行ってみたいと思います。