濱田康貴氏コラム第3回2台のNVR700Wで内線電話を構築しよう

前回は、NVR700Wの内蔵無線WAN機能をフォーカスしてご紹介いたしましたが、今回はNVR700Wメインの機能であるVoIP機能(ネットボランチ電話)を用いて、簡単に内線電話を構築してみたいと思います。

VoIPで内線電話を構築することで得られる最大のメリットは通話料金を節約かと思われます。今回構築する2回線のうち1本はフレッツ網ですが、もう1本は内蔵無線WANの3G/LTE網です。一般的な3G/LTE網は、毎月の通信量上限を超えた場合に、通信速度が128kbps程度になるプランが多いですが、アナログ電話の物理的な回線速度上限 56kbps よりは高品質な回線速度で会話することが可能です。

また、ネットボランチ電話を利用することで、NVR700WのほかにSIPサーバーを構築する必要がなく、迅速かつ簡単にVoIP内線電話の構築が可能です。

今回ご紹介する構成は以下の図のように、2台のNVR700W間がインターネット越しに対向しており、それぞれのNVR700WのTELポートに、アナログ電話機を接続します。

<NW構成図>

今回用意する機材は

  • NVR700W 2台
  • アナログ電話機 2台

です。電話機の注意点ですが、トーン信号「#」を発信可能な機種を選定してください。ダイヤル式の電話はトーン信号を発信できないため、発信することができません。

今回の設定は以下の3つで、いずれもWEBブラウザのみで可能です。

  1. プロバイダー接続設定
  2. ネットボランチDNS の設定
  3. ネットボランチ電話の設定

1.プロバイダー設定

まず、固定回線(フレッツ網)側のプロバイダー設定を行います。WEBブラウザから管理画面にログインし、「かんたん設定」->「プロバイダー接続」の順にクリックし、プロバイダー接続を新規作成します。


ScreenShot_0001
管理画面

ScreenShot_0002 プロバイダー接続新規設定

最初にインターフェースを選択しますが、モデムとWANポートがEthernetケーブルで接続されている場合は「WAN」を、NVR700Wに直接小型ONUを接続している場合は「ONU」を選択します。

ScreenShot_0003 インターフェースの選択

次へすすむと回線の自動判別が行われますので、次へ進みます。

ScreenShot_0004 回線自動判別

接続種別の選択では「PPPoE接続」を選択します。

ScreenShot_0005 接続種別の選択

プロバイダー情報の設定では、以下の情報を入力します。

設定名 任意の名前 (省略可)
ユーザーID ISPより指定されたもの
接続パスワード ISPより指定されたもの
PPインターフェースのIPアドレス 自動取得する

ScreenShot_0006 プロバイダー情報の設定

DNSサーバーの設定は、「DNSサーバーアドレスを指定しない、またはプロバイダーから自動取得」を選択します。ISPからDNSサーバーアドレスの指定があった場合は、プライマリーDNSサーバーアドレス セカンダリーDNSサーバーアドレスをそれぞれ入力します。

ScreenShot_0007 DNSサーバーの設定

次にフィルターの設定を行いますが、ここでは「すべてのアプリケーションの利用を許可する」を選択します。

ScreenShot_0008 フィルターの設定

プロバイダー設定は以上となりますので、次の確認画面で問題なければ「設定の確定」をクリックします。設定のやり直しをしたい場合は、それぞれの設定箇所まで「戻る」ボタンをクリックしてやり直します。

ScreenShot_0009 設定の確定

設定の確定後、プロバイダー接続の元の画面に遷移しますので、接続状態を確認します。

ScreenShot_0010 接続状態の確認

2. ネットボランチDNS の設定

ネットボランチ電話は、ネットボランチDNSサービスを利用しますので、VoIPの設定を行う前に、ネットボランチDNSサービスの設定を行います。管理画面の「かんたん設定」->「ネットボランチDNS」から「設定」をクリックします。

ScreenShot_0011 ネットボランチDNS設定

ホストアドレスの設定では、任意のホスト名を半角63文字以内で設定します。インターフェースはWAN/PP[01]を選択しましょう。

ScreenShot_0012 ホストアドレスの設定

利用規約に同意し、次へすすみます。

ScreenShot_0013 利用規約の同意

入力内容を確認し、設定の確定をクリックします。

ScreenShot_0014 ネットボランチDNS 設定の確定

設定の確定後、ネットボランチDNSの元の画面に遷移しますので、状態を確認します。

ScreenShot_0015 ネットボランチ設定終了

3. ネットボランチ電話の設定

ネットボランチ電話の設定は管理画面の「かんたん設定」->「IP電話」->「ネットボランチ電話」の順にクリックし、「電話アドレスサービス」の設定をクリックします。

ScreenShot_0016 ネットボランチ電話設定 1

ScreenShot_0017 ネットボランチ電話設定 2

インターフェース(WAN/PP[01])を指定して次へ進みます。

ScreenShot_0018 インターフェースの指定

ネットボランチDNSサービス利用規約に同意して、電話アドレスを取得します。

ScreenShot_0019 電話アドレスの取得

するとこのように、電話アドレスを取得することができました。

ScreenShot_0020 電話アドレス取得結果

※ 注意事項

  1. ネットボランチDNSサービスで取得できるホストアドレスと電話アドレスは、RTシリーズのルーターからのみ取得可能です。仮のホスト名で試験をしてから出荷する場合、出荷直前に本来のホストアドレスへ変更してください。
  2. 機器のリプレースや譲渡の前には、必ずホストアドレス、電話アドレスを削除してください。また、あるホストアドレスを別の機器で再利用する場合、ホストアドレスを削除してから新しい機器に再登録するフローになりますが、第三者による同名での登録を防ぐために、なるべく間をあけずに再登録されることをおすすめします。
  3. 電話アドレスは1つの機器に1アドレスのみ登録が可能です。また、電話アドレスは機器ごとに固有のため、故障などで代替機と入れ替えた場合は同じ電話アドレスを再利用することはできません。
  4. その他注意事項は「YAMAHA RTシリーズのFAQ / ネットボランチDNSサービス ( http://www.rtpro.yamaha.co.jp/RT/FAQ/NetVolanteDNS/index.html )」をご確認ください。

 

 

 

4. ネットボランチ電話発信確認

電話機をNVR700WのTELポートへ接続し、受話器を上げて「ツー」というトーン信号が聞こえてきたら機器間の接続は正常です。

内線電話のかけ方ですが、相手先の電話番号が「0000-0000」の場合、「##00000000」とプッシュします。相手先が着信して通話ができればネットボランチ電話の構築は成功です。

 

いかがでしたでしょうか。ネットボランチDNSサービスを利用することで、簡単にVoIP内線電話を構築することができました。また、内蔵無線WANを利用することで、電源と3G/LTEの電波さえ確保できれば、有線インターネットが利用できない環境にも内線電話を構築することができます。

 

次回をお楽しみに!