津村彰氏によるコラム第9回「LAN見える化(L2MS)のデザインパターン」

1. はじめに

ヤマハ ルーター・スイッチ、及び無線APを用いた「LAN見える化」は、従来のネットワーク管理をとても進化をさせる事ができました。
例えば、エンタープライズ向け機器では、黒い画面(コンソール画面)でコマンドをタイプするなど、ウェブ管理画面があっても英語である場合も多々あります。
一方、ヤマハ ネットワーク機器の場合、最初から日本語のウェブ管理画面で、LANの状態を容易に把握する「LAN見える化」があり、然程知識の無い管理者でも日常の運用が可能になってきています。

さて、これらをインテグレーションするにあたり、幾つか制約事項がある事はご存知でしょうか。
今回は、これら制約事項を、L2MSの仕様ページを紐解きながら解説したいと思います。
http://www.rtpro.yamaha.co.jp/RT/docs/swctl/

2. LAN見える化には、ファームウェアの対応が必要

LAN見える化には、マスター・スレーブともにファームウェアの対応が必要です。
上記ページにはマストとなるバージョン番号が記されていますが、ヤマハ ネットワーク機器の場合は常に最新版にアップデートされる事をお勧めします。

3. コントローラー(ルーター)は1台のみ

コントローラーとなる機器(ルーター)は1台のみであり、複数台設置する事はできません。

4. LAN見える化には、ネットワーク機器の台数制限がある

上記ページの「最大制御台数」には、配下となるスイッチ・無線APの合計台数が記されています。これを超える場合は、コントローラ(ルーター)を上位機種へ乗り換える必要があります。

5. スレーブは、コントローラーから8階層まで

L2MSの仕様上、コントローラーを起点として8台までの間に機器を収める必要があります。これを超えると管理する事が出来なくなります。

6. LAN見える化のベストプラクティス

様々な要件があるLAN見える化ですが、ここではRTX1210とSWX2200シリーズを用いて、LAN見える化の構成例を挙げたいと思います。

この場合、RTX1210がコントローラーとなり、配下のスレーブ(SWX2200)4台を制御する形になります。
また併せて、SWX2200シリーズではVLANの制御もLAN見える化(L2MS)により統合管理する事が出来、コストパフォーマンスに優れた構成となっています。

併せて、図にはありませんが無線APであるWLX302やPoEスイッチであるWLX2200-8PoEといった機種もL2MSを用いて管理する事が可能であり、実質オフィスネットワークを支える上で支障が出たことはありません。

7. LAN見える化の次の展開

LAN見える化の次には、いよいよ多拠点展開や、または大規模展開につづいていくと思います。その際にはじめてYNOといった統合管理環境の導入や、SWX2300といった上位機種を選定して行ければ良いのではないでしょうか。

SWX2300では、よりエンタープライズ向けの設定が可能になったり、光ポート(SFPポート)の利用が可能になっています。
またWLX302では、無線の見える化(電波状況の可視化)が有効になっており、従来はWifiスペクトルアナライザーといった特殊な機器を使用していた所を、無線APのみで補うことが出来、目に見えない電波のトラブルシューティングをより容易にしています。

8. おわりに

今回はLAN見える化(L2MS)について、要約を解説してみました。いかがでしたでしょうか。LAN見える化は一度触るとやみつきになるほど、日常の運用を簡単にしてくれます。ぜひ機会がありましたら、ご覧頂けると幸いです。